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4-9 新型コロナウイルスワクチンの後に、血栓症が起こるのでしょうか?

2021/02/17

 ヨーロッパなどで使用されているアストラゼネカ社や米国で使用されているジョンソンエンドジョンソン社のアデノウイルスベクターワクチンが、非常に稀(約25万回接種に1回)に血小板の減少を伴う特殊な血栓症(ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症、VITT)を起こす可能性があることが報告されています1-4)。しかし、日本で既に承認されているファイザー社のmRNAワクチンや、モデルナ社のmRNAワクチンでは、このような血栓症との明らかな関連は認められていません。

 アストラゼネカ社やジョンソンエンドジョンソン社のワクチン接種後に報告されている特殊な血栓症は、現在のところほとんどが60歳以下の女性で、ワクチン接種後2週間以内に起こるといわれています。なぜこのような血栓症が生じることがあるのか、まだ十分に解明されたわけではありませんが、以前から知られている「ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)」という病気に似ている仕組みがあると考えられています。ヘパリン起因性血小板減少症とは、ヘパリンという薬を使っている際に稀に起こる、血小板が減っているのに血栓ができる病気です。

 アストラゼネカ社のワクチンは、日本では年齢などのリスクファクターを考慮し、2021年8月より原則40歳以上の方(ただし、他の新型コロナワクチンに含まれる成分に対してアレルギーがあり接種できない等、特に必要がある場合は18歳以上の方)は接種が可能となりました5)

 なお、経口避妊薬の使用そのものが血栓症のリスクとなりますが、使用中でもベクターワクチンに関連した血栓症のリスクが増えるわけではないと考えられるため、英国王立産婦人科医協会も米国CDCもベクターワクチンの接種前後で経口避妊薬の使用を控える必要はないとしています4-5)

  1. N Engl J Med.
  2. N Engl J Med.
  3. BMJ.
  4. FSRH statement:
    (上記リンクでpdfのダウンロードがはじまります)
  5. 厚生労働省.
  6. CDC.

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